私はフィルムカメラで写真を撮るようになってすぐに白黒フィルムの自家現像も開始しました。
皆さんもご存知のようにフィルムの価格はどんどん上がり、白黒フィルムの代表的存在、Kodakのトライ-X400 36枚をAmazonで買うと今では一本約1,500円もします。
もちろんフィルムは撮ったら終わりでは無く現像が必要で、これにも600円程度必要で、更にデータ化までお願いすると更にプラス500円ほど…
トータルで36枚写真を撮るのに2600円ほどのコストが必要になりますが、こんなに掛かっていては自分にはフィルム写真なんて早晩続けられなくなると分かっていたので、現像のコストをカットする為に最初から自家現像をセットで始めたのです。
そしてフィルムもKodakや富士フイルムなどの大手メーカーに拘らなければもっと安いフィルムが色々とある事を知りました。特に白黒フィルムは中小のいろいろなメーカーがたくさんの製品を供給してくれています。
そしてAmazonには置いてない、そんなマイナーなフィルムをたくさんラインアップしてくれているネットショップ「かわうそ商会」で購入した白黒ネガフィルムRollei SUPERPAN 200で撮影したフィルムのD-76(1:1)を使用した自家現像とデジタルデュープが終了したのでその画像をご紹介したいと思います。
またデジタルデュープについてはこのブログで数回に渡って詳しく解説しているので、よろしければちょっと覗いてみて下さい。
ネガフィルムを一眼で簡単きれいにデジタル化する方法 -準備編- | ちゅかめ! (chucame.com)
2022/09/13追記
動画版も作ったので是非ご覧下さい!
使用カメラはNikon F4でレンズは主に「Ai AF Nikkor 50mm F1.8D」を使い、その他に「NIKKOR S.C Auto 50mm f1.4」とNikon D40のキットレンズとして購入した「AF-S DX Zoom-Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED II」で撮影しました。
AF-S DX Zoom-Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED IIはDXと入っている様にAPS-Cセンサー用のレンズですが、望遠側では35mmフルサイズを十分にカバーしていると発売当時から噂のあったレンズ。
そこで10年越しに、F4に装着して使用してみたところ、24mmより望遠側、安全を見ても35mmから望遠側では普通に使用でき、しかもAFも効いたので、広角寄りの標準ズームとして十分に使えそうです。
それではレンズ毎に作例をご紹介します。
コンテンツ
NIKKOR S.C Auto 50mm f1.4の作例
つた植物(アイビー)の緑は薄めに、笹の葉の緑は濃いめに描写されているのが面白いところです。
白い紫陽花に露出を合わせると、背景がの黒がグッとしまっていい感じの描写になります。また、花の部分にフィルムらしい粒子感が出ています。
デジタルだと猫の瞳にバチピンじゃ無いと気持ち悪いですが、フィルムだと多少ピン甘でも許される気が(汗)
AF-S DX Zoom-Nikkor 18-55mm f/3.5-5.6G ED IIの作例
このレンズの発売当初、その作りのチープさとは裏腹に写りはとても良いと評判になったレンズなのですが、フィルムで使ってみても評判に違わぬシャープな描写です。
我が家の愛犬パピヨンのカイトくん(14才)に登場してもらいました。
背景の植物の緑色がグッと暗く落ちる感じがとても私好みです。
Ai AF Nikkor 50mm F1.8Dの作例
やはりコントラストが高めの描写ですが、グレー部分の階調のつながりの良さもよく分かるカットです。
このレンズはつい最近まで現行品でしたが、フィルムカメラ時代の設計なので逆光では流石にフレアやゴーストが出ますね。もちろんそれもレンズの味です。
順光で直射日光が当たるという白飛びしやすいシチュエーションですが、白い被毛の部分もギリギリ粘っています。このように白飛びに強いのもネガフィルムの特長の一つです。
アガパンサスの花のシャープな造形を損なう事なく見事に描写されています。
夏草が生茂る大町公園の東屋。カラーだと周りの緑に負けて東屋が埋没してしまうが、モノクロだとバッチリ決まります。
日陰で休む野良猫に眼光鋭く睨まれた。
駐輪場に止まるカッコいいロードバイク。絞りはF2だったと思う。
ボロボロに錆びた鉄扉。こんな被写体はやっぱりモノクロが決まります。
細い路地の植え込みに咲くツツジの花。ハイライトからシャドーまで綺麗に描写されています。
昨年の初夏、緊急事態宣言が明けてすぐのある街角。
このフィルムのコントラストの高さがよく分かるショットです。
フィルムでもここまでパキッとした描写の写真を撮る事ができます。軽トラのサイドの艶やかな描写、好きだなあ。
先ほども書いたように、このレンズは最近まで現行品で今はディスコンになりましたが、まだ流通在庫が残っているので欲しい方はお早めに。
まとめ
このRollei SUPERPAN 200というフィルムは、黒が引き締まりコントラストが高くシャープな描写を楽しめるフィルムだと思います。反面やや柔らかさには欠けるかな。
あと自家現像をしたい方への注意点としては、フィルムベースがとても薄いのでリール巻きが少し難しく、俺もダークバックの中で巻き直しを余儀なくされて、かなりの数のコマに傷がついてしまいました。
今回ご紹介した写真の中にも、傷を一生懸命レタッチした画像が含まれています(笑)
描写自体は気に入ったので、リール巻きがもう少し上手くなったら、またこのフィルムに再挑戦したいと思います。
それではまた。
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