青春の残照|初めてのスーパーカブにキャブ車を選んだ理由とは?

2ヶ月ほど前に中古のスーパーカブ(BA -AA01)を購入し、そのメンテナンスの様子などをYouTubeに投稿してました。

そこで文字情報でもその様子を残そうと思ってこの場所で記事を書くことにしました。

そして最初のこの記事では動画では語っていない何故私はこのカブを購入したのか?について書いていこうと思います。

購入したカブについて

カブを後ろから

一口にスーパーカブと言っても1958年から現代まで続く長い歴史があるので、中古車にも色々な年代や仕様のカブが存在します。

そんな中から私が選んだのは【キャブ仕様の2005年式スーパーカブ50デラックス】です。

キャブ車にするかFI車にするか?それが問題だ!

中古のスーパーカブを選ぶ上で最初に悩むのはキャブ車にするかFI車にするかだと思う。

(もちろん排気量も重要ですが、私の場合は免許的に50ccしか乗れないので)

この二つは両方ともガソリンをエンジンのシリンダー内に噴射し、空気と混ぜて混合気を作る装置ですが、両者には機構的に大きな違いが存在します。

キャブとはキャブレターの略なのですが、こちらの装置はコンピュータなどの電子機器を一切使わず、空気の流れなどを使って機械的に燃料を噴射します。

こう書くともう一方のFI(フューエル・インジェクション)がどんな装置か大体わかると思いますが、この装置の場合はシリンダー内に燃料を噴く際、コンピューターで細かく制御するので、例えば気温の低い朝や空気の薄い高地などエンジンが掛かりにくい条件でも基本的にはセル一発でエンジンが掛かってくれますし、走行中もきめ細かい制御で現在の状況に最適な燃料をエンジンシリンダー内に噴射します。

一方のキャブレターはと言えば、悪条件時の始動性はあまり良くないので、そんな時には例えばチョークを引いて燃料を濃くしたりキャブレター本体を軽く暖めて燃料を流れやすく、或いは気化しやすくするなど一手間が必要になる事があります。

この説明を聞くとわざわざ古くて手の掛かるキャブ車なんて選ぶ必要ないのでは?と思いますよね。

確かにそうなのですが、FIにもデメリットがあります。それは故障した時に修理費がキャブの数倍はかかる事。

キャブの場合は内部が汚れてちゃんと機能しなくなる事はあっても、事故などで物理的に壊さない限り機械的に故障する事は殆どありませんし、万が一故障しても中古や新品のキャブに交換するだけで基本的には大丈夫です。

しかしFIの場合はそうは行きません。コンピュータ制御の複雑な機構なので故障した場合は素人の手には負えませんしほとんどの場合は高価な部品の交換修理になるため、それなりの金額がかかってしまうのです。

もちろん、滅多な事では故障しないのでFI車を選んでも大きな心配は要りませんが。

私がキャブ車のスーパーカブを選んだ理由

カブモノクロ

ここまで書いてきた様に楽に手軽にカブに乗りたいならFI車の方が圧倒的に良いと思う。それはFI車の方が色々な面で楽で便利なだけでなく、カブがFI化された2008年から数年間こそミッションはキャブ車と同じ3速のままでしたが、2012年にフルモデルチェンジしたAA04型からは4速化され、セルスターターも付いてキャブ車時代より遥かに楽で便利になりました。

(キャブ車の場合は一部を除いてキックスタートオンリーです)

それでは何故私は楽で便利はFI車ではなく、キャブ車のカブを選んだのか?

それは……キャブ車に乗ってみたかったから(笑)

昔話になって恐縮だけど、現在50代半ばの私が車に熱中していた昭和の終わりから平成初期にかけての時代、既に自動車の世界でキャブは古いメカニズムになっていて高性能車の殆どはFI化されていました。(トヨタのEFIや日産のEGIなど)

しかしチューニングの世界ではまだまだソレックスなどの高性能キャブレターが幅を利かせていて、ハイカムやハイコンプピストンを入れてタコ足を付けたエンジンにソレックスキャブを装着するなどのメカチェーン車に当時の私は強い憧れを抱いていましたが、先立つものがなく憧れは憧れのまま時は過ぎ…

そんな頃の想いがまだ胸に残っていたのか、車じゃなくバイクだけどカブの購入を決めた時、私の頭にはキャブ車を購入する事しか思い浮かばなかったのです。

そして念願叶ってキャブ車のカブを手に入れたこれからは、まずはキャブを分解清掃して構造を深く理解し、その後はジェット類などを購入してセッティングを色々と試してみたいと夢を膨らませている今日この頃なのです。

ホンダ スーパーカブ50 (2005年) デラックスの基本スペック

カブのアップ
メーカーホンダエンジンタイプ空冷4サイクルOHC単気筒
モデル名スーパーカブ50エンジン始動方式キック
タイプ・グレードデラックス最高出力4.0ps(2.9kw)/7000rpm
動力方式最大トルク0.48kg・m(4.7N・m)/4500rpm
型式AA01車体重量(乾燥重量)76kg
排気量49cc車体重量(装備重量)80kg
発売開始年2005年パワーウエイトレシオ19.0kg/PS
燃料消費率130.0 km/L ( 30 km/h走行時)全長・全高・全幅1800mm × 1010mm × 660mm
燃料タンク容量4.0リットルシート高735mm
航続可能距離520.0km(概算値)フロントタイヤサイズ2.25-17 33L
燃料供給方式キャブレターリアタイヤサイズ2.25-17 33L

最後に

今回私が購入したスーパーカブ50は外装パーツにプラスチックを多用する前の言ってみれば昭和時代を引きずった古き良き時代のカブ、いわゆる鉄カブの最後の世代のモデルになります。

それでも既に生産から20年近くが経っていますが、このカブと言うバイクは事故ってフレームを歪ませない限り傷んだパーツを取り替えていけば永遠に乗れるのです(ちょっと大袈裟かな(汗)

そんな訳で縁あって私の元に来たこのスーパーカブを一生物として大切に乗って行きたいと思う。

それではまた。

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