先日メルカリで購入したOLYMPUS OM-1。
元々低速シャッターが不調だと書かれていたものを購入したのですが、その低速に加えて高速の1/500秒と1/1000秒もシャッター幕がしっかり開きませんでした。
そこで簡単にメンテナンスしたところ、全速しっかり切れるようになったので今回はその方法をご紹介します。
その前に簡単に自己紹介。
現在50代半ばの私が本格的にカメラを始めたのはNikon D40を買った2007年なので、カメラ歴はそろそろ15年オーバーになるけど、最初のデジカメは2000年ごろに買ったNIKON COOLPIX800なので、そこから数えると20年オーバー、いやフィルムカメラは子供の頃からたまに使っていたので、そこから数えると……。現在はデジカメだけでなくフィルムカメラ(主に国産一眼レフ)もたくさん所有し、撮影や自家現像なんかを楽しんでいます。
コンテンツ
OM-1について簡単に解説
OLYMPUS OM-1の発売は1972年で、当時一眼レフカメラでは必要悪と思われていたボディが大きく、重量が重く、動作音がうるさいというネガな部分を徹底的に見直し、小さく、軽く、音が小さいカメラとして生まれたのがこのOM-1です。
このOM-1を皮切りに次々と発売されたOMシリーズはレンズも含めて全てこの軽量コンパクトな美点を継承しているので、気軽に持ち歩いてフィルムの味を楽しむ事ができます。
OLYMPUS OM-1のシャッターをメンテナンスする方法
ここからは今回私が施したメンテナンスのやり方を解説します。
動画も作ったので、まずはそちらを見て頂くとこの後の解説がスムースに理解出来ると思います。
またカメラの不調原因は色々なパターンがあるので、このやり方で必ず直る訳ではないことはご理解下さい。
私が購入したOM-1のシャッター不調の原因
シャッターの不調には色々な原因がありますが、昔のフィルムカメラ、特にOM-1などの機械式カメラに多いのが長期間放置したために起こるシャッター機構の固着です。
機械式カメラについては下の記事のここで解説しています。
シャッター機構に使われている歯車などは、長い間動かさないと表面に塗布されている油が固まったり隙間に汚れが溜まったりしてどうしても動きが悪くなってシャッタースピードが狂ったり、最悪シャッターが開かなくなったりするのです。
今回私が購入したOM-1もまさにそんな状態でした。
汚れを落とす事が機械修理の第一歩
ここでやりがちな間違いは、潤滑油を使って動きを良くしようとする事です。
一見正しいようですが、いきなりこれをしてしまうと場合によっては更に動きが悪くなってしまう事があります。
汚れて動きが悪くなっている機械は、その汚れを落として動きを良くしてやるのがメンテナンスの基本。注油は汚れを落としてもまだ動きが悪い場合に行いましょう。
カメラの場合、この汚れ落としに最適なのが無水アルコールになります。
この無水アルコールは揮発性が高いので、ギアなどに掛けると汚れを洗い落とした後にすぐ蒸発してくれてカメラ内部にいつまでも残る事がありません。
そこで今回はこの無水アルコールを使ってシャッター機構の汚れを落とし、動きを良くすることにしました。
ミラーボックス下側のカバーを外す
OM-1のシャッター機構はミラーボックスの下側にあるので、そこにアクセスする為に写真の位置のカバーを外します。
するとこの様に歯車などの機構が見えます。
無水アルコールをかけてシャッターダイヤルを回す
ここに百均などの注射器を使って少しずつ無水アルコールをかけ、中の機構を動かすためにシャッタースピードダイヤルを何度か回したりシャッターを切ります。
シャッターの開き具合を確認しながらこの作業を何度か繰り返し、機構がスムースに動く様にします。
シャッターの開き具合を確認
最後にシャッターの開き具合を確認します。
やり方は簡単で、まず写真のようにスイッチを縦にしてミラーアップします。
次に裏蓋を開けたらその裏側を光源に向けてシャッターを切り、シャッターがしっかり開いているか確認します。
私の場合はLEDライトを使いましたが、昼間なら明るい窓に向けてももちろんOKです。
まとめ
中古カメラはしっかりしたお店でメンテナンス済みのカメラを購入するのが基本ですが、私のように色々なカメラを使ってみたいカメラバカは毎回それではお金が足りません(汗)
そこでメルカリやハードオフなどで格安のジャンク品を狙う訳ですが、その様なカメラにちょっとした不具合はつきものです。
そんな不調のカメラは今回のように知恵を絞ってメンテナンスする訳ですが、それがまた本当に楽しいのです(汗)
動いた時の快感ったらそりゃもう!!
完全にアホですね(^_^;)
そうそう、素人がメンテナンスしたカメラは全てジャンク品になるので直したカメラを高値で売り飛ばしたりしないで下さいね。
もちろん修理などの行為は自己責任でお願いします。
それではまた。
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