Kentmere(ケントメア)は100年以上前にイギリスで創業した会社で、2007年にハーマン・テクノロジー社に買収され、イルフォードと同じ会社のブランドになりました。住み分け的にはイルフォードが上位版、ケントメアが普及版となっている様です。
ケントメアにはISO100と400のフィルムがありますが、今回ご紹介するのはISO100のKentmere PAN 100になります。
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Kentmere PAN 100作例
撮影は2020年の春から夏にかけて行ったので記事投稿時点で2年前の写真になります。当時はフィルム撮影と自家現像を同時に始めた時期でまだまだ手探りでしたが、まあ何とか見られる写真を作例として選びました。
使用カメラはCanon A-1とPentax SPの2台で、計3本のフィルムを撮影しました。
現像は全てD-76(1:1)で行い、上がったネガフィルムをFUJIFILM X-T30でデジタルデュープしています。
Canon A-1&NEW FD 50mm F1.4の作例
画像は全てタップやクリックで拡大します。
2020年5月頃の千葉県の津田沼駅近くの写真です。この頃はまだマスクをしていない人もちらほら居たんですね。
同じく津田沼の写真。天気は曇っていて光が少ないのでやや軟調気味なトーンになっています。
こちらは我が家の愛犬パピヨンのカイトくんです。現在15歳なのでこれは13歳の時の写真になります。室内撮影で絞りは多分開放なのでボケは大きく柔らかいですね。
妻が育てているアガパンサスの花。このフィルムは調子が柔らかいのでお花の撮影にはとても合っていると思います。
またまたカイトくんです。今度は屋外で光がたっぷりあるのでコントラスト高く被毛を描写しています。まあ白が飛び気味とも言うけど、周りの描写を見るとこれが適正露出かな?って思います。
屋外のひまわりの花ですが、多分曇っていて光が少ないので絞りは開け気味だと思います。この写真を見ても、とっても柔らかくていい感じの描写に感じます。
アパートの白い外壁とメタルの外階段。軟調気味フィルムとは言えこのような被写体だと適度なコントラストでしっかり描写されています。
塀から扉に乗り移る猫ちゃん。ISO100のフィルムだとシャッタースピードが稼げないから、やっぱりブレちゃいますね。
ここからは千葉の小江戸と言われる佐原の写真が続きます。撮影日は2020年7月26日です。
栗本薫の”ぼくらの時代”は文庫で読みましたが、これは多分最初に出版されたハードカバー版ですね。
流れているのは利根川の支流小野川です。ちょうど灯籠流しが行われる時期だったので川辺にたくさん用意されていました。下は同じ日にFUJIFILM X-T30で写したカラー写真です。
こちらの写真はカップルを強調したいと思い、やや大きめにトリミングしているので画像が少し荒れているように感じるかも知れません。
自分的にはとても気に入っているカット。年季の入った看板をとてもシャープに描写しています。
この日は雲が多くて光が遮られている時間が多かったのですが、このカットでは夏の日差しが燦々と降り注いでいます。それでもコントラストが高くなりすぎないのはこのフィルムの特性だと思います。
昭和レトロ感満載のファンタの看板です。光がないのが残念です。
小野川に架かる橋に貨物列車が通ったので先頭車両をパチリ。ただそれだけの写真です(笑)
Pentax SP&Super Takumar 55mm F1.8の作例
またまたまたカイトくんの登場です(汗)室内なので絞りは開放近くだと思うけど、スーパータクマーのボケはやっぱり柔らかくて良いですね。
レンズとフィルムの相乗効果なのか、萎み気味の朝顔の花を柔らかく描写しています。
車のフロントに当たって光る夕陽を狙った一枚。左側にゴーストが出ていますが、これもオールドレンズ撮影の楽しみの一つですね。
かなり露出を切り詰めて写した猫じゃらし(えのころ草)硬調なフィルムだと手前側のシャードー部分の茎などは潰れて見えなくなっていると思いますが、このフィルムだとぎりぎり残っています。
古い町並みに沈む夏の太陽を逆光で捉えた一枚。絞りの形の六角形に出るゴーストがある意味メインの被写体です。
最後は夏の日差しの強さがよくわかる一枚。自転車があると何故か撮影したくなるんだよね(笑)
まとめ
このフィルムは2年前に3本購入して撮影したきりだったし、その頃はフィルム撮影や自家現像を始めたばかりだったので調子とかは良くわからなかったけど、改めて画像を見てみるとISO100らしく粒子感も無く柔らかい調子のとても良いフィルムだと感じました。
価格も比較的安いので低感度常用フィルム候補になりそうな一本です。
それではまた。
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