私の所有しているオールドレンズの中で一番広角なレンズは、OLYMPUS製の「G.ZUIKO AUTO-W 28mm F3.5」になるのですが、このレンズをK&Fのマウントアダプターを介してAPS-CセンサーのFUJIFILM X-E4に付けると35mm換算約42mmとスナップに使いやすい画角になるため、よく近所のお散歩スナップに持ち出しています
そんな訳で、今回は数日前にこの組み合わせで家の近所をスナップした作例をご紹介したいと思います。
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フィルムシミュレーションはVel-nature
これは自分が名付けたフィルムシミュレーションのカスタムセッテイングで、名前の通りベースはVelviaになり、そこからColor -1、CCR(カラークロームエフェクト)弱にした設定です。
私の感覚だとデフォルト設定のベルビアだとちょっと色が鮮やか過ぎると感じたので、カラーを落とし、CCRで赤色が深くなるようにセッティングしました。
自然風景や夏から秋にかけての緑や花が多い時期に威力を発揮する設定なので、よかったらお試し下さい。
また露出設定はMモードで絞りは基本F8(一部F5.6)。シャッタースピードとISOで明るさを決定しています。
G.ZUIKO AUTO-W 28mm F3.5&FUJIFILM X-E4の作例
G.ZUIKO AUTO-W 28mm F3.5の描写は、最近のレンズの様なキレッキレのシャープさは有りませんが、逆に目に優しい自然な描写で、色の乗り方も鮮やかすぎず、やはりどこかノスタルジックな雰囲気が出ている様に感じます。
色のりについてはプラシーボ効果かもしれませんが(笑)
サルスベリの花
オールドレンズを使っても、やっぱり富士フイルムのグリーンが出ますね。サルスベリの花のピンク色も自然でとても綺麗です。
猫じゃらし
絞りはF8に絞ってますが近接撮影なので背景が適度にボケています。また、ボケの質も柔らかくて綺麗で変な癖もありません。くせ玉好きには物足りないかな(笑)
タチアオイの花
ここ10年ほどでよく見る様になった立葵の花です。これも近接撮影ですが、ピントの合った部分の花びらの筋や葉っぱの葉脈などがしっかり解像されています。さすがはマクロに強いOLYMPUSのレンズです。
ある庭先
植物をたくさん育てているお宅の庭先です。よく見ると食べ頃のミニトマトがたくさん生っていますね。
ルドベキア・タカオ
帰宅してから調べてみたら、ルドベキア・タカオと言う植物の花でした。黄色とグリーンが適度なビビットさで表現されています。
停車中のトラック
普段ならクラシック・クロームなど渋めのフィルムシミュレーションで写すような被写体ですが、今回の設定も悪くないですね。
ネムノキの花
鮮やかなピンク色と細くて細かい花弁が特徴的なネムノキの花です。花の部分も細く分かれた葉っぱも十分十分以上に解像して居ます。
軽トラとスクーター
停車中の軽トラを撮ろうとしていたところ、運良くスクーターが二台連なって来ました。曇って居て光はあまり有りませんが、オレンジ色のスクーターをビビットに表現しています。
赤いスクーター・青と銀の自転車
あるお宅の駐輪場。家族の足は自転車とスクーターの様です。
南天の赤い葉
今回のベストショット。南天の葉の赤い色と周りの植物の緑が深い色で表現されています。CCRが効いているのかな。
フィルムの作例-津田沼の春
最後に同じレンズで写したフィルムでの作例を。使用カメラはOLYMPUS OM-10、フィルムは富士フイルムのC200を使用しました。大好きなフィルムだったのにしばらく前に生産中止になってしまいました。残念!
まとめ
G.ZUIKO AUTO-W 28mm F3.5は変な癖も無く本当に良く写るレンズです。
ボケ味も自然で美しく、シャープネスも現代のレンズの様にカリカリでは有りませんが、それでも十分に高く、デジタルでもフィルムでもとても使いやすいレンズです。
また、28mmはフルサイズやAPS-Cはもちろん、マイクロフォーサーズでも35mm換算約56mmと、とても使いやすい画角になるので、どんなミラーレスカメラを持っている方でも使えるレンズです。
その一方癖が少なすぎて、オールドレンズらしい描写を求める方には物足りないレンズかも知れませんが(笑)
それではまた。
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