AGFA APX 100レビュー&作例|minolta SRT-Super&MC W.ROKKOR-HG 35mm F2.8編

フィルムカメラファンの皆さんこんにちは。

ただでさえ上がり気味だったフィルム価格が円安の影響で爆上がりしていますが、めげずにフィルム撮影を続けているちゅかめです。

さて、今回は前回に続いてAGFA APX 100をレビューさせて頂きます。

AGFAと言えば現存する最古の現像液と言われるあのロジナールを開発した会社ですが、現在AGFAブランドのフィルムはOEMで生産されている様です。もっとも最近のフィルムは別ブランドでも中身は同じフィルムって事も多いので、私はその事は特に気になりません。それよりもフィルムを作ってくれる事の方が大事です。


撮影に使ったカメラはミノルタの一眼レフカメラ”minolta SRT-Super“に”MC W.ROKKOR-HG 35mm F2.8“を装着して撮影しました。

また作例は全て、Lightroomのトーンカーブでネガポジ反転後、シャドーとハイライトのデータのない部分を詰めただけの画像です。

露出調整

トーンカーブなどで少しコントラストを付けるだけでもっとパリッとした画像になりますが、フィルムの調子をそのままお見せしたいので暗めの画像に若干露光量の調整を加えた以外は無加工です。

それでは早速レビューを開始します。

minolta SR-T Super&MC W.ROKKOR-HG 35mm F2.8の作例

ミノルタの機械式一眼レフカメラでは”minolta SR-T101″が一番有名で流通数も多く、ジャンク箱やヤフオクなどでも格安価格でよく見かけますが、このSuperはT101の改良型で、一番大きな違いはファインダー内に絞り数値が表示される様になった事とホットシューの搭載です。

まあ機構的には殆ど同じカメラと言う事です。

レンズは”MC W.ROKKOR-HG 35mm F2.8″を使用しましたが、このレンズは遠景ではシャープ、近接撮影では柔らかく写りボケも綺麗ととても優秀なレンズです。

また撮影後のフィルムは富士スーパープロドール(SPD)を50%希釈し 20℃ 11分30秒で自家現像後、FUJIFILM X-E4でデジタルデュープしています。

デジタルデュープについてはこのブログで詳しく解説しているので、皆さんもぜひチャレンジして見て下さい。

小さなパワーショベル

小さなパワーショベル

ここからはSR-T Superで撮影した画像を見て行きます。
団地前で作業している小さなパワーショベルの画像。このままでも悪くは無いけど、このような機械物が被写体だともう少しコントラストが高い方がカッコ良くなると思う。
そこでLightroomで簡単に調整してみたのが下の写真です。

小さなパワーショベルコントラスト高

違いがわかる様に若干大げさにコントラストを高めていますがどうかな?
写真のデジタル加工が出来なかった時代は撮影時にオレンジやレッドのフィルターを使ったり、現像時に焼き込みや覆い焼きをしてコントラストを付けていたと聞きますが、現代のフィルム写真はデジタル化さえすればデジカメで写した写真同様自由に調整できるのでとても楽になりましたね。まあやり過ぎるとフィルムの味が失われてしまうので程々にした方がいいと思いますが。

猫じゃらし

猫じゃらし

個人的にとても気に入っている写真。この柔らかい描写とボケの美しさ、どうですか?
私は個人的には背景がボケすぎた写真は好きじゃないのでこの時も多分F4程度には絞っていたと思いますが、背景の団地も各部屋の窓の形がわかる程度のボケ方になっています。このボケ具合だとボケの硬いレンズだとうるさい感じになってしまう可能性が高いけど、このレンズはとても柔らかくぼかしてくれました。

ススキの穂

ススキの穂

適度なコントラストで抜けの良い画像です。このフィルムはシャドーを切り詰めた渋めの写真より、ちょっと明るめに写した写真の方が合う気がする。

LAND CRUISER

LAND CRUISER

近所のハードオフにジャンクカメラを見に来た時、止まっていたランクルを撮らせてもらいました(笑)
このフィルムは適正露出で撮影すれば、明部から暗部までバランスの取れた情報量豊かな写真が撮れるので後から調整する場合もやりやすいと思う。

津田沼パルコ前

津田沼パルコ前

ハイライト部分の多い被写体ですが、ギリギリ飛ばずに粘ってくれています。

客待ちタクシー

客待ちタクシー

前の写真から一転してコントラストの高い被写体ですが、歩道橋の下側や黒塗りタクシーの車体も潰れず、直射日光の当たっている手前側の路面も飛ばずにディテールを保ってくれています。

イトーヨーカドー前

イトーヨーカドー前

よく見ると、光っている上側ガラスの奥の文字もしっかり読む事ができます。これはハイライトが飛びづらいフィルムの特性が生きたのかも知れません。

マウンテンバイクとスクーター

マウンテンバイクとスクーター

これはもしかすると絞り開放かも知れません。やはりボケが美しいですね。

軽トラ

軽トラ

シルバーの軽トラボディのハイライトも生い茂る植物のシャドーもしっかり再現されています。

西日の当たる団地

西日の当たる団地

太陽を直接レンズに入れている割にはゴーストやフレアが少なく感じます。

紅葉と桜並木

紅葉と桜並木

ボケに絞りの形が出ているので少し絞っているはずですが、最短撮影距離付近の撮影なので背景が大きくボケています。樹木の木漏れ日ですがやはりうるささは感じられません。

まとめ

白黒フィルムの直現像を始めた頃は絵が出ただけで嬉しくてフィルムの個性まで感じる事は出来なかったけど、最近は最近は少しずつ分かるようになっててきました。

そんな初心者の感想なので話半分に聞いてほしいのですが、このフィルムはそこまで個性が強くないと感じます。

そう言うと面白くないフィルムに感じるかも知れませんがそうでは無く、レンズによって大きく印象の変わる、レンズの個性を引き出しやすいフィルムって事です。

そんな訳で、また別のカメラとレンズで撮影したいのでリピート決定です。

それではまた。

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